(jt-233-15) 山岳少数民族・モン族のヴィンテージのタペストリーが入荷しました 丁寧なクロスステッチ刺繍が全面にほどこされた、中々お目にかかれないビッグサイズのタペストリーです モン（Hmong）族は、中国南部にルーツを持ち、現在は中国南部、ベトナム、ラオス、タイなどの山岳地域に居住する山岳少数民族。 自らを空に一番近い民族である「空の民」を意味する「モン族（Hmong）」と名乗ります モン族は、古くはケシの栽培をしていたと知られています 東南アジアでは、ケシは何世紀にもわたって栽培されてきました 中国の同化政策に抵抗し、迫害を受け追われるようにして中国を南下。各国の土地には先住の民族がいたため山岳地帯に住み着く他になかったという節が一般的ですがもうひとつの説として、当時はケシが物々交換の対象となっており貨幣と同等の価値を持っていたという社会的なバックグランドがあるようです。アヘンの使用は、当時のモン族やカレン族などの先住民族コミュニティの文化に統合され、適度な量を、伝統医学や宗教儀式、そして通貨として使用されていたようです 自然界の全てに精霊が宿ると考えるアニミズムやシャーマニズムを信仰し、刺繍の柄は母から子へ代々伝わるもの。それぞれの家庭でみな違う柄を持ち、歴史上の迫害などにより、種族を守るために文字を持つことをやめ、歴史や民話を伝承するため刺繍やアップリケで表現をしてきたモン族。 数百種にも及ぶ刺繍などのモチーフ "Paj Ntaub / パンドウ"、霊力があるとされる薬草、伝説に登場する蝶や鳥、故郷の畑の様子など、意味の込められたモチーフが使われ、これらの模様は太陽、気候、空間、時間を象徴するものであるとされています。美しさだけでなく、祖先や精霊への尊敬の念と家族の幸福や健康を願う女性たちの祈りが込められています こちらのタペストリーの中央部分には、残された運命や幸運、守りを意味する「八角の星」 周りには、家族の繋がりや成長を意味する「カタツムリ」、悪から守るバリケードを表す三角形の「魚の鱗」が一針一針丁寧に刺繍された、まさにトライバルアート ブラックベースに、クロスステッチの色とりどりの見事な幾何学模様、 ホワイト、グリーン、イエローの縁取りがアクセントになっています 裏面上部３箇所に、引っ掛け用の布地の輪がつけられています